転職の機会は一生にそう多くはありません。転職する際にほぼ必ず作成する必要があるのが「履歴書」と「職務経歴書」です。そのなかでも、「志望動機」を記述する欄は、自由に執筆していいからこそ、何を書いたらいいのかわからなくなってしまうもの。
そこで記事では、眼科に転職を検討している看護師に向けて、履歴書や職務経歴書の「志望動機」の例文やそこで意識すると好印象につながるポイントをお伝えします。
眼科看護師の面接で必要となる書類
まずはじめに、看護師が眼科に転職する際に面接で必要となる書類について解説します。
基本的には眼科に限って必要となる書類はなく、どこの科に転職する際でも必要となる書類です。
- 履歴書
- 職務経歴書
- 看護師免許のコピー
- 筆記用具(ペン・メモ帳・手帳 など)
- 印鑑
- 予備のストッキング
そのほか、必須ではありませんが身だしなみを面接直前でも整えることのできる「手鏡」や質問事項をまとめた「メモ」、スマートフォンが万が一壊れたとき用に「腕時計」や「応募先までに地図」も準備しておくと万全でしょう。
履歴書・職務経歴書のサンプルや基本的な書き方のルール
ここでは、履歴書のサンプル(テンプレート)と基本的な書き方のルール(マナー)をご紹介します。
まず、履歴書のサンプル(テンプレート)は以下となります。
・A3サイズの履歴書サンプル(Word形式 / ダウンロード可能)
・A4サイズの履歴書サンプル(Word形式 / ダウンロード可能)
日付について
- 日付は履歴書の提出日にあわせて記入する
- 郵送の場合は「投函する日付」、面接に直接持参する場合は「面接日当日の日付」を記入する
- 日付が古いと相手に「履歴書を使いまわしている」と思われる可能性があるので注意する
- 西暦と和暦はどちらを使用してもよいが、同じ履歴書内では統一する
氏名について
- もっとも採用担当者の目につきやすい場所なので、大きく・丁寧に氏名を書く
- パソコンで記入するときは、枠と字のフォントのバランスを意識してフォントサイズを整える
学歴・職歴について
- 学校名や病院、クリニック名は正式名称で記入する
- 職歴にブランクがあっても履歴書内で理由を書く必要はない
(ただし、面接では詳しく聞かれることもあるので答え方は準備しておく)
免許・資格について
- 免許や資格も正式名称を記入すること
- 取得年の表記は、西暦と和暦の両方を混同して使わないようにする
志望動機について
- 志望動機は「自分のこれまでの経験やスキル」を踏まえた内容を伝える
- 自分のスキルや経験がどのように応募先の施設で役に立てるのかを伝える
自己PRについて
- 眼科施設が求める能力やスキルにあわせて自身の強みを伝える
- 自分の得意分野や過去の成功体験を伝える
- 具体的な根拠やストーリーを添えて伝える
趣味・特技について
- 直接合否に影響することはないが、採用担当者の心象を損ねる内容は書かない
続いて、職務経歴書の書き方のルールです。
「日付」と「自己PR」に関しては履歴書と書き方は同じですので、以下は職務経歴書にのみ該当する「職務経歴」と「退職理由」についてお伝えします。
職務経歴について
- 過去に在籍していた病院、クリニック名を正式名称で記述する
- 所在地や病床数、従業員数などの基本情報や在籍期間、職務内容も記述する
- 職務内容は採用担当者が読みやすいように箇条書きで記述する
- 「業務を通じて学んだこと」も合わせて記述する
退職理由について
- 記述は必須ではないため、前向きでポジティブな退職理由であれば記述する
履歴書・職務経歴書の志望動機の例文

新しい人材を採用する側の立場にたって考えてみると、やはり応募相手の志望動機は気になるはずです。
「なぜ自分たちの眼科施設で働きたいのか?」という理由次第では、採用の温度感が高まることもあれば下がることもあるでしょう。
しかし、転職活動時にしか書くことのない履歴書の志望動機は、いざ書こうとすると多くの方が言葉に詰まるはずです。
そこで、眼科への転職希望者のシチュエーション別に、志望動機の例文をまとめてみました。志望動機の書き方に困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【眼科未経験の看護師の場合】私は外科歴9年目の看護師です。これまでは眼科と全くゆかりがない領域で仕事をしていたのですが、2年前にある眼疾患を患ってしまったことで眼科勤務に興味を持ち始めました。大きな眼の病気になったのはその時が初めてでしたが、担当してくださった看護師さんがとても優しくケアや声かけをしてくださったおかげで、最小限の不安で手術に臨むことができました。このような眼科看護師の皆様のサポートもあり、今では病気前の視力に回復し、以前の職場にも復帰することができております。この自分自身の眼疾患の経験が、「眼科への転職」という新しいキャリアを志すきっかけとなりました。私はこれまでの外科歴の中で、手術の補助経験を多く重ねてきました。貴院ではレーシック手術やICLの実績も豊富であることから、私の経験を活かして患者様の不安を取り除ける存在になりたいと考えています。眼の病気は患者様の日常生活を大きく変えてしまいます。「それまでの生活が眼の病気によって一変するのではないか」という不安は私自身もかつて当事者であったため、深く理解している感情です。そのような患者様の不安や恐怖に心から寄り添い、貴院のもとでより一層、看護師として成長したいと思い、今回志望させていただきました。 |
【眼科未経験の看護師の場合】私は総合病院の眼科病棟に勤務して10年目を迎えます。現在の病院で10年間働いてきたなかで、眼科看護師としての一通りの業務は対応できるようになりました。しかし最近になり、私が興味のあるICLの分野でより深く経験を積むためには、ICLの分野に高い実績のあるクリニックへの転職が必要だと考え始めました。貴院はICLの分野で高い実績があり、かつ在籍の医療スタッフ様も業界内で非常に優秀であると評判です。加えて、貴院がホームページ上で掲げられている病院の運営理念は私が日ごろ考えている仕事への姿勢と合致する部分が多く、強く共感しております。すでに優秀なスタッフ様が貴院には多いかとは存じますが、総合病院で培った私の経験を活かし、より高品質な看護サービスを患者様にご提供できる存在になりたいと考えております。また、ICLは漠然とした「怖い」というイメージから治療に踏み出すことの出来ない患者様が多い印象です。私はそのような患者様に対し、過去10年の中で培ってきた患者様の不安を取り除くコミュニケーションを行ない、より理想とする看護師を目指したいと思い、今回志望させていただきました。 |

志望動機で押さえておきたいポイント
最後に、改めて履歴書や職務経歴書に「志望動機」を記述する際に押さえておきたいポイントを解説します。
まず、志望動機では「なぜその病院・クリニックへ転職したいのか」を示す理由を明確に伝えることを意識します。
その際、看護師としてどのような原体験・出来事があったのか、受け手である採用担当者が明確に頭に描けるように文章を練っていきましょう
応募する眼科施設にどれくらいの興味・関心があるのか、また入職後にどのような活躍ができるのかもしっかりアピールすることが大切です。
また、もし本音であったとしても「給料をもっと上げたかったから」「自宅の近くで通いさすそうだったから」「今の職場で人間関係のトラブルがあったから」など、受け手である眼科施設がネガティブに捉えてしまいかねない内容は志望動機には書かないようにしてください。
特に文章で伝えることとなる志望動機でこのようなことを書くと、言葉だけが独り歩きして届いてしまうので注意が必要です。
志望動機は熱を込めて、誠実に伝える
履歴書や職務経歴書の志望動機は、面接応募する眼科施設の採用担当者が必ず目にする項目です。そして、志望動機をより深掘っていくために、面接では口頭で詳しい質問・会話が交わされることでしょう。
面接で自分の熱意やなぜその施設でなければならないのかを伝えるきっかけを生む、“合格への突破口”ともいえる存在が履歴書・職務経歴書であり志望動機の内容です。眼科の看護師に転職を希望される方は、しっかりと考えを整理して、志望動機の文章を作成するようにしてください。
とはいえ、自分ひとりで志望動機の文章を書くのは大変……という方におすすめなのが転職エージェントの利用です。弊社が運営する『メドキャリア』は、神奈川県を中心に展開している眼科業界専門の転職エージェントです。眼科業界に精通した担当スタッフの経験・ノウハウを活かし、眼科転職を目指す看護師の皆さんをサポートしています。
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