「履歴書」は、新卒の就職活動はもちろん転職活動でも必ず必要になる書類です。
社会人経験のある方ならこれまで何度も履歴書を作成してきたはずですが、意外なことに「書き方がよくわからない」という声は少なくありません。
この記事では視能訓練士の転職を熟知しているメドキャリアが、経験と独自のノウハウを元に「高評価につながる履歴書」作成のコツと注意点を説明していきます。
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履歴書とは?
履歴書は就職活動の基本ともいえる書類で、主に本人(履歴書の作成者)の氏名、住所、学歴、職歴といった基本情報が記載されます。
通常、履歴書は別の書類とセットで提出します。新卒の就職活動なら病院側が用意するエントリーシートと一緒に、転職活動なら自身で作成する職務経歴書と一緒に提出する、といった具合です。
なお、履歴書とエントリーシートもしくは職務経歴書は、内容が一部重複することもありますが、どちらも手を抜かず、しっかりと作成してください。
履歴書を作成する際の注意点
履歴書に書く内容はシンプルですが、それだけに不用意な書き方をすると第一印象が悪くなり、不採用につながりかねません。履歴書を作成する際は、まずは以下の点に注意しましょう。
誤字脱字に気をつける
手書きの場合は誤字脱字、PCを使う場合は誤変換に注意します。履歴書はそれほど文字数の多い書類ではありません。
それにもかかわらず誤字脱字や誤変換があると、「仕事でもミスの多い人」という印象を与えてしまいます。加えて、コミュニケーションスキルが疑われる可能性もあります。
誤字脱字・誤変換の可能性を減らすためには、書き上げてからできるだけ1日以上の間隔を空けて、改めて最終確認を行うようにしてください。声に出して読むことも、誤変換などを見つけるうえで効果的です。
修正ペンを使わない
手書きで履歴書を作成する場合、可能な限り修正ペンや修正テープは使わないようにしましょう。
もしミスをしてしまったら、もういちど書き直すことをおすすめします。ミスを防ぐために、鉛筆などで下書きをするのも良いでしょう。
本音の条件を書きすぎない
履歴書に「嘘はNG」です。それと同じくらい避けたいのが「本音すぎる条件」です。
実際の希望が「年収の100万円アップ」や「土日休み」「残業なし」などだったとしても、それをダイレクトに書いてしまうと、相手の心証が悪くなるかもしれません。
嘘ではなく、本音過ぎず、ちょうどよい塩梅で希望条件を書くには技術が必要です。
自分ひとりで考えるのが難しい場合は、ぜひメドキャリアのエージェントを頼ってください。
履歴書を書く際のポイント
市販の履歴書にはさまざまな種類があるものの、基本的な構成や記載項目は同じです。
また「手書き」か「PCで作成」するかで迷うという声もよく聞きます。
眼科ワークでは、次の理由によりPCでの作成を推奨しています。
- PC上で何度も内容を修正できる(何度も添削することで良いものに仕上がります)
- 手書きは書類の作成に時間がかかる(働いている方は忙しく、時間を取るのが大変です)
- PCを使っても合否には影響しない(むしろ、字があまりうまくないとマイナスになる)
なお、字がきれいな方は相手に良い印象を与えるため、手書きで履歴書を作成するのも良いでしょう。
ここでは標準的な履歴書をモデルに、履歴書の各項目について記入のポイントを説明していきます。

1. 日付
日付欄には、履歴書を「提出」する日を記載します。もう少し具体的にいうと、郵送であればポストに投函する日、面接会場に持参する場合は面接の日を書いてください。
これより日付が古いと、履歴書を使い回していると思われ悪い印象を与えかねません。
西暦(例:2023年)と和暦(例:令和5年)は、面接の場で見やすいよう西暦に統一してください。
2. 氏名・生年月日
氏名は応募者にとって最も「基本的な情報」です。当然、採用担当者もこの項目を最初に確認します。
ですから氏名は「はっきりと、正確に、丁寧な字で」書くようにしましょう。特に戸籍上の表記と日常的に使う表記が異なる場合(戸籍が旧字で、普段は略字を使っている場合など)は、戸籍通りに記載するのがポイントです。
生年月日については、西暦が統一されているか注意しましょう。
3. 住所・連絡先
住所は「都道府県から記載」するのが基本です。ふりがなも、都道府県からきちんと書いてください。マンション名やアパート名のふりがなもお忘れなく。
連絡先は固定電話か携帯電話かにかかわらず、連絡を取りやすい方を書いてください(最近は携帯電話を書く方が一般的です)。
メールアドレスを記入する場合は、個人のものを書きましょう。職場(現在の病院)から支給されたメールアドレスを使っている方は要注意です。
4. 学歴・職歴
学歴と職歴は分けて書きます。まずは1行目の中央に「学歴」と記入し、その下の行から学歴を書きましょう。
どのタイミングから書くかについて明確な決まりはありませんが、普通は「高校入学」から「高校卒業」「大学入学」「大学卒業」という順で書いていきます。
具体的な書き方は「●年●月 ●●高等学校 入学」「「●年●月 ●●大学 ●●学部 卒業」といった具合です。
学歴を書き終わったら、1行空けて(2行下の)中央に「職歴」と書き、その次の行から「●年●月 ●●眼科クリニック 入職」と書いていきます。
役職や所属部署も書きますが、一行に収まらない場合は次の行に「同社 ●●チームに配属」などと書いても構いません。
なお正社員以外の雇用形態だった場合は、「●●眼科クリニック 入職」の後にカッコ書きで「契約社員として」「アルバイトとして」と書き添えます。
退職履歴については、詳しい情報を書く必要はありません。
「●年●月 一身上の都合により退職」と、シンプルに書きましょう。また産休や育休といった一時的な休職期間も書かなくて大丈夫です。

5. 免許・資格
免許や資格は、資格証などに記載されている「正式名称」を記入しましょう。名称の後ろには「取得」と書きます。
たとえば「視能訓練士免許 取得」といった具合です。免許や資格を持っていない場合は「特になし」と記載します。
書く順番は、原則として「取得日の時系列順」です。取得年の西暦表記を、他の項目と統一するのをお忘れなく。
すべて記載したら、最後の列に右詰めで「以上」と書きます。
6. 志望動機
志望動機は、他の人と差別化しやすい項目です。ここでは勤務場所や給与、勤務時間といった「条件面」の志望動機を書く人が少なくありませんが、それだけでは十分とはいえません。
相手に訴える志望動機を書くには、まず「病院がアピールしている点」をしっかり把握し、そこに「自分の経験やスキル」「転職したい理由」を結びつける必要があります。
もちろん、インターネット上の例文をコピー&ペーストするだけではこのような志望動機を書くことはできません。
医療機関のホームページなどを通して、できるだけ多くの情報を収集することが成功のカギです。
どのように情報収集したらよいか分からない、相手のニーズに合った志望動機が書けないとお悩みの方は、ぜひエージェントを利用してみてください。
7. 自己PR
自己PRも、自分ならではの魅力を伝える重要な項目です。ここでは一般に、「自分の強み」と「強みを生かせる分野」について記載します。
ここで注意すべきなのは、自分の強みや強みを生かせる分野が、相手のクリニックや病院が求めているものとマッチしているか、という点です。
もし無関係な内容であれば、どんなに自己PRをしても意味がありません。
相手の目に留まる自己PRを書くためには、志望動機と同様に事前の情報収集が欠かせません。
しっかり情報を集めたら、その内容と「自分が経験してきた仕事内容」「これまでの成果や実績」などを関連させて、自分がどのようにクリニックや病院に貢献できるかをまとめましょう。
とはいえ履歴書の自己PR欄は、しっかりした自己PRを書くには狭すぎます。
メドキャリアがエージェントとして視能訓練士の転職をお手伝いする際は、職務経歴書の方にしっかりと自分の魅力を書くことを提案しています。ぜひ参考にしてみてください。
8. 趣味・特技等の書き方
趣味や特技の内容は、雇用に直接関わりません。
しかし面接時の話のネタとして使われたり、応募者の人柄を知るための参考になることもあるため、相手に悪印象や奇抜な印象を与えかねないものを書くことはさけましょう。
なお趣味や特技について端的に書くだけでなく、具体的なエピソードなどもカッコ書きで添えると、採用担当者に好印象を与えることができるかもしれません。
好印象な履歴書で好条件を掴もう!
ただ漫然と「事実のみ」を書いていたのでは、好印象を与える履歴書にはなりません。
志望先の情報をできるだけ詳しく収集し、自分の特技やスキルを棚卸しし、両者を関連させたうえで、採用担当者の目に留まる志望動機や自己PRを書いてください。
もちろんそれには時間も手間もかかりますし、技術も必要です。日常業務と転職活動を並行している人にとって、時間を捻出したり、新たな知識やスキルを身に付けることは難しいでしょう。
メドキャリアは視能訓練士の転職に特化して、応募先に応じた履歴書の作成をサポートします。
ぜひプロのエージェントに相談して、好印象を与える履歴書で転職活動を成功させてください。