転職活動に欠かせない重要書類のひとつが「職務経歴書」です。
ただ、職務経歴書の書き方をしっかり理解している人は意外と少なく、多くの方が自分の実力や経験を十分にアピールできていません。
この記事では、視能訓練士の転職支援を専門に行うメドキャリアが、これまでの経験から導き出した「高評価につながる職務経歴書」を書くためのポイントを説明します。
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職務経歴書とは?
職務経歴書とは、転職活動の際に、応募先企業に提出する書類のひとつです。前職までの経歴や、そこで行ってきた業務内容、身に付けたスキルなどを記載します。
職務経歴書の書き方に絶対のルールや統一のフォーマットはありません。
ただし、一般的にはA4サイズの用紙1~2枚程度にこれまでの業務経歴、今後に活かせるスキルや資格、転職を希望する理由、自己PRなどを記載するのが一般的です。
メドキャリアでは視能訓練士の転職に使いやすい職務経歴書のテンプレートを配布しています。
ぜひ上のリンクからダウンロードして、利用してください。
履歴書との違いとは?
職務経歴書と似ているのが履歴書です。履歴書にも過去の職務経歴や、所有している資格を記載する項目があります。
ただ、履歴書は転職活動に限らず、アルバイトの応募から新卒の就職活動まで幅広く使われる書類です。
学歴のように、過去の職務とは直接関係しない経歴を記載するのも履歴書の特徴でしょう。
転職活動をする場合、職務経歴書と履歴書はどちらか一方を出せば良いというものではなく、互いに補い合う関係にあります。
職務経歴書を作る際のポイント
眼科の採用担当者は、履歴書や職務経歴書などの提出書類を基に質問を進めます。
採用担当者の興味を引きつけ、「この人をぜひ採用したい!」と思わせるためには、ポイントを押さえた職務経歴書の作成が必要です。
ではその「ポイント」について、ここから説明していきましょう。
職務経歴書はA4サイズで1~2枚にまとめる
職務経歴書は、A4サイズで1~2枚にまとめるのが一般的です。
書きたいこと(書くべきこと)が多すぎて、3枚以上で作成したいと感じる人もいるかもしれませんが、あまり枚数や文字数が多くなると、採用担当者の負担が大きくなってしまいます。
バランス良く、最小限の枚数で職務経歴書を作成したいという方は、ぜひメドキャリアの書類添削サポートをご利用ください。
応募先の施設の求人ニーズを読み解く
病院やクリニックに応募するときは、求人情報だけでなく施設のウェブサイトも確認しましょう。
もし可能なら、応募先の施設に勤務している知人などから施設の雰囲気を聞いておくのも有効です。
というのも、求人の理由や求める人物像は施設によって異なるからです。それをできるだけ詳しく理解するには、さまざまな角度からの情報収集が求められます。
求人情報や施設のウェブサイトから情報収集する場合、特に注目してほしいのは以下のような点です。
【どんな雰囲気の眼科か】
- 院内の雰囲気(患者数が多く忙しそうか、患者一人一人と向き合えそうか、など)
- 働いているスタッフ(若い方が多いか、ベテラン層が多いか、仕事を教えてくれる先輩はいそうか、など)
【院長先生の経歴や人柄】
- 自分と合いそうな雰囲気か
【診療内容】
- 自分の求めている検査機器がある環境か、これまでのスキルを活かせそうな環境か
【診療日や診療時間】
- 土日休みか、完全週休2日か、18時までの勤務体系か、など
その他、以下の「眼科の内情」についても可能な限り情報収集できるとベストです。
- 月給は「何年目でいくら」もらえるか
- 有給は希望通り取れるのか
- スタッフは何時ごろまで残業しているか
- 産休・育休は取得実績はあるか
- 前任視能訓練士の退職理由
転職活動の経験が浅い場合、こうしたポイントを読み解くのは簡単ではないでしょう。
そのような方は、ぜひメドキャリアを活用してください。
メドキャリアには求人情報などを読み解くノウハウがありますし、そもそも求人票を出している医療機関に訪問して、直接話をしていて、求める人物像などにも精通しています。
自分の経験や職能を棚卸しして洗い出す
普段から文章を書くことに慣れていない人が突然、職務経歴書を書こうとしても、なかなか進まないかもしれません。
職務経歴書を書く前には、まず自身の「過去の経験」や「主要なスキル」をメモにまとめて洗い出すことをおすすめします。
ほかにも転職希望者の年代によって、以下のような点に注目してください。
【20代の場合】
経験が浅くても、「何ができるのか」、「これまで何を任せられてきたのか」をしっかりと書く。
特に20代前半の方は、これまでの経験(強み)を書き、新卒の人とは違うということをアピールする。
【30代の場合】
どれだけ即戦力になれるかをアピールする。
【40~50代の場合】
指導経験や、20~30代の若手とも協力して円滑に働いてきた経験をアピールする。
応募する求人や施設に魅力的に伝わる要素を整理し、それを基に職務経歴書の記述を始めると、必要な情報を見逃すことなく効果的に伝えることができるでしょう。
誠実さや仕事への意欲を文章に込める
職務経歴書を作成する際は、「誠実さ」「仕事への意欲」を内容やレイアウトで伝えるよう心がけてください。
採用担当者の立場に立って、自分の文章から誠実さや転職に対する意欲が感じられるかを冷静に判断するようにしましょう。
相手にどう伝わるかを「意識するだけで」文章は変わります。その点を忘れないようにしてください。
過去の成果は事象や行動の事実を伝える
職務経歴書に記入する際は、抽象的な表現や主観的な内容にならないよう注意しましょう。どちらも採用担当者にとってわかりにくいうえ、信頼性に乏しく感じられるからです。
過去の経験や具体的な成果については、どのような行動をして、どのような結果が得られたかを客観的に表現しましょう。実際の数字を使って説明できると、より信頼性が高まります。
一例を挙げると、単に「●●に努力しました」と書くのではなく、その努力を示す「具体的な行動」や「数字を使用した表現」を書いてください。
一晩以上寝かせ、音読して最終確認する
職務経歴書は面接前や面接時に提出しますが、必ず一晩以上寝かせてから最終確認を行ってください。
最終確認の際は「声に出して読む」ようにすると、誤字脱字や、修正が必要な部分を見つけやすくなります。
職務経歴書の記入項目

ここからは、より具体的な記入項目をメドキャリアのフォーマットに沿って解説していきます。
1.日付
「日付」の部分には、職務経歴書を提出する日を記載します。
もし郵送を選ぶ場合、記入する日付は「投函日」になります。直接面接に持参する場合は「面接の実施日」を記載します。
年は和暦でも西暦でも問題ありませんが、どちらかに統一しておきましょう。また履歴書と職務経歴書を両方を提出する場合は、それぞれの日付の表記が一致していることを確認してください。
個人情報(住所や電話番号等)は原則として履歴書に記載するため、職務経歴書への記載は必要ありません。
2.職務経歴
「職務経歴」には、前職までに所属していた病院やクリニックについての情報を記載します。具体的な内容は、以下の通りです。
- 病院やクリニックの名前
- 所在地
- 病床数
- 従業員数
- 在職期間
- 職務内容
- 業務を通して学んだこと
採用担当者が読みやすいように、箇条書きを上手に使って書いてください。
ちなみに最後の「業務を通して学んだこと」では、
- どのような役割を果たし、何を目指して努力してきたのか
- その結果、何を習得したのか、何が得られたのか
の2点を意識して書くと効果的です。
3.退職理由
「退職理由」は必須記入項目ではありません。
特に「人間関係の問題」や「給与の低さ」など、ネガティブな退職理由は、採用担当者に悪印象を与えかねないため、記入を控えたほうがよいでしょう。
一方、退職理由がポジティブなものなら、ぜひ記載してください。たとえば「キャリアアップのため」などは高評価につながる可能性があります。
4.自己PR
「自己PR」では、これまでの職務経験から身に付けた「強み」や「経験」をアピールします。
もっとも採用担当者が「この人と一緒に仕事をしたい」と思える内容でないと意味がありませんから、「病院・クリニックが求める能力や資質」と「自分のスキルや経験」を明確に関連付けて記述することが大切です。
そのためにも、求人票や病院やクリニックのウェブサイトから「病院・クリニック側のニーズ」を把握しておきましょう。事前に施設見学させてもらうのも有効です。
もしPRできるほど十分な職務経験がないなら、「仕事への意欲や取り組み方」をアピールしてみてください。
職務経歴書の提出方法
提出方法にも注意すべきポイントがあります。
思わぬところで自分への評価を下げてしまわないためにも、以下の点に気をつけるようにしてください。
封筒に入れて面接に挑む
職務経歴書を郵送する場合、または面接時に提出する場合は「封筒」に入れておきましょう。これは、紙が汚れたり折れたりするのを防ぐためです。
封筒のサイズは、A4サイズの職務経歴書を折らずに収めることができる「角形A4号(角A4)」または「角形2号(角2)」がおすすめです。
受付に提出する際は封筒のままお渡しする
受付で職務経歴書を提出する場合は、そのまま封筒に入れて渡してください。その際は相手から見て正しい向き(逆さまではない向き)にして、両手で丁寧に渡すようにします。
受付担当者は職務経歴書を見るわけではありませんが、面接担当者と同じように礼儀正しく誠実に接することが大切です。
面接官に直接提出する際は封筒から出して提出する
職務経歴書を院長や採用担当者に直接渡す場合は、指示があるまでカバンの中にしまっておきます。提出を求められたら、封筒から取り出した職務経歴書を、面接官から見て正しい向きで手渡しましょう。
手渡す際は「こちらが職務経歴書です」と一言添えることで、相手に礼儀正しい印象を与えることができます。
職務経歴書を提出する前のチェック項目
職務経歴書を作成したら、ヌケモレがないよう、以下の項目をチェックしましょう。
- 職務経歴書はA4サイズで1~2ページですか?
- 日付は提出日となっていますか?
- 文章は「です・ます」の調子で書かれていますか?
- 自己PRは応募先の求人内容に沿った形になっていますか?
- 文章に誤字脱字や違和感がないですか?
- 過去の業績は具体的な数字や事実に基づいて書かれていますか?
- 冗長になっている文はありませんか?
- 退職理由が面接官から見てネガティブになっていませんか?
- レイアウト全体が美しく整っていますか?
- 自己PRはあなたの強みや就職への意欲が伝わる内容ですか?
これらの点を満たす職務経歴書が完成したら、あなたの強みと経験を最大限にアピールする準備が整ったと言えます。自信を持って面接に挑みましょう。
職務経歴書を作成する際は、さまざまな注意点に留意しよう
この記事では、職務経歴書を作る際の基本的なポイントを説明してきました。
「基本的な」とは言いながら、かなりの注意点があると感じられたのではないでしょうか。
このように、職務経歴書の作成は「めんどくさい」ものなのです。
それでも、必要なポイントをきちんと押さえておかないと転職でより良い条件を勝ち取ることはできません。
もし職務経歴書を完璧に仕上げる自信がないなら、ぜひエージェントサービスを利用してください。エージェントは転職希望者にヒアリングをしながら、客観的な視点で職務経歴書をまとめるお手伝いができます。
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