オペ看護師になるには?働き方・必要なスキル・キャリアパスも解説

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オペ看護師になるには?働き方・必要なスキル・キャリアパスも解説

「オペ看護師」は、手術室に所属しスムーズに手術が進むようサポートする看護師のことです。手術に使用する器械を準備する・手術中に医師に器械を手渡す・手術環境を整える・患者のケアをするなど、さまざまな業務を担当します。

専門性が高くやりがいが大きいため、オペ看護師を志望する看護師も少なくありません。しかし、一般病棟の看護師とは仕事内容が大きく異なるので、「自分には難しそう」とためらっている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、オペ看護師の働き方や必要なスキル、キャリアパス、オペ看護師になるために必要なことを詳しく解説します。ぜひ、キャリアを考える参考にしてください。

オペ看護師になると働き方はどうなる?シフトや給与について解説

オペ看護師になると働き方はどうなる?シフトや給与について解説

オペ看護師は、一般病棟の看護師とはシフトや給与が異なります。オペ看護師になってからミスマッチを起こさないようしっかり確認しておきましょう。

働き方:日勤がメインになる

手術は基本的に平日の日中に予定されているので、オペ看護師は日勤のみ・土日休みといったように、比較的一般企業に近い働き方ができます。また、スケジュールが決まっているため、残業も少なく、プライベートを大切にしながら看護師として働き続けたい人には、オペ看護師はおすすめです。

ただし、緊急手術に備えオンコール制度を設けている医療機関も少なくありません。オンコール当番の時は、自宅などに待機し連絡があればすぐにオペ室に駆けつける必要があります。

オンコールは待機しているだけで報酬や手当が支払われ、緊急出勤時には別途手当も支給される場合もある反面、家にいても落ち着かないなどのデメリットもあります。

また、医療機関によっては当直を設けている場合もあります。オンコールや当直は一般的に月数回程度ですが、勤務先ごとに頻度や手当が異なるので、事前に条件を確認しましょう。

給与面:給与が下がる場合がある

オペ看護師は、一般病棟の看護師と比べると夜勤が少ないため、夜勤手当が支給されない分、年収が下がってしまう可能性があります。

しかし、オペ看護師は一般病棟の看護師にはない、「手術室勤務手当」が支給される場合があります。オペ看護師は手術室という特殊な環境で勤務し、手術のサポートなど高度な業務をこなさなければいけません。そのため、手術室勤務手当や特殊業務手当、危険手当といった名目で、追加の手当が支給されます。

手術室勤務手当の金額は勤務先によって異なりますが、1月あたり5,000~30,000円が目安です。また、担当した手術件数に応じて手当がつく場合もあります。

特に大規模な病院のオペ看護師であれば、小規模な病院の一般病棟で働くよりも年収が上がる可能性もあります。

オペ看護師になるにはどんなスキルが必要?資格はいるの?

オペ看護師になるにはどんなスキルが必要?資格はいるの?

オペ看護師として働くにあたり、看護師資格以外の特別な資格は必要ありません。しかし、手術のサポートという専門性の高い職種のため、向き不向きがはっきりしています。

オペ看護師に求められる主なスキルを紹介します。

体力・精神力がある

手術中は、長時間立ったまま手術をサポートし、ずっと緊張状態が続きます。手術の状況によっては、医師が強い口調で指示を出す場面もあり、大きなプレッシャーがかかります。

そのため、一般病棟の看護師以上に心身のタフさが求められる仕事です。体力・精神力に自信がある看護師は、スムーズに活躍できるでしょう。

勉強熱心である

オペ看護師は、あらゆる診療科の手術を担当する場合が多く、手術の流れや使用する器具、疾患の概要など膨大な知識が必要です。

また、最先端の手術をサポートする機会もあるため、常に新しい情報・スキルを身につけなければいけません。

仕事で忙しいなか、新しいことを学ぶのは大変なものです。向上心があり、勉強熱心な人でなければ、ついていけない可能性があります。

周囲の状況を見て先回りできる

オペ看護師は、医師からの指示に従うだけではなく、医師など周囲の行動を先読みしてサポートしなければいけません。

周りの状況を的確に把握する広い視野や「今何をすべきか」を見極める判断力、柔軟に対応するスキルがあれば、スムーズに手術をサポートできます。

突発的な事態に対応できる

手術中は患者の状態が変化しやすく、時には生命に関わる突発的な事態が起こります。トラブルが起きても動じない人や解決に向けてテキパキ行動できる人は、オペ看護師の適性が高いでしょう。

ある程度の臨床経験がある

オペ看護師は、特に看護師としての経験・スキルが問われる職種です。

そのため、新卒でオペ室に配属されるケースは少なく、ある程度経験を積んだ看護師が配属される傾向にあります。

オペ看護師になるにはどうしたらいいの?詳しく解説

オペ看護師になるにはどうしたらいいの?詳しく解説

オペ看護師になる方法は、「今の勤務先で異動希望を出す」または「オペ看護師を希望して他の病院へ転職する」のどちらかです。それぞれ解説します。

今の勤務先で異動希望を出す

今の勤務先に手術室がある場合は、異動希望を出すことでオペ看護師になれる可能性があります。ただし、ポストに空きがない、他にも希望者がいるなどの事情により、何年も希望が通らない場合も少なくありません。

何度も希望を出すのはもちろん、場合によっては転職も視野に入れる必要があります。

オペ看護師を希望して他の病院へ転職する

今の勤務先に手術室がない場合や異動希望が通らない場合は、手術室がある他の病院に転職するのも方法の1つです。

オペ看護師の求人は限られているので、こまめに求人をチェックして積極的に応募しましょう。

また、内定を獲得するには、オペ看護師を志望する理由や活かせるスキルを応募書類や面接でアピールできるよう、選考対策をしっかりすることが重要です。

オペ看護師になる前に知っておきたい!キャリアパスについて解説

オペ看護師になる前に知っておきたい!キャリアパスについて解説

オペ看護師になった後のキャリアパスについて考えておくことで、より充実したキャリアを積めるようになります。オペ看護師の主なキャリアパスは下記の通りです。

手術看護認定看護師を取得する

「手術看護認定看護師」とは、日本看護協会による認定資格です。手術看護分野の優れた知識や技術を証明できる資格です。

手術看護認定看護師を取得することで、他のオペ看護師の指導やより質の高い看護のための方針づくり、学会のセミナーをはじめとする院外での活動など、より仕事の幅を広げられます。

ただし、手術看護認定看護師になるには、看護師としての実務研修が通算5年以上あり、そのうち3年以上は手術看護分野での実務研修であることが必須です。そのうえで、認定看護師教育機関で約800時間のカリキュラムを修了しなければいけません。

規模の大きい病院に転職する

手術件数は、病院の規模によって大きく異なります。規模の小さな病院の手術件数は1日1~3件くらいですが、大規模な病院の多くは、1日10件以上手術を行います。

また、規模の大きい病院ほど、難易度の高い手術や最先端の機器を使用した手術に携われる機会も豊富です。規模の大きい病院に転職し、スキルを磨くオペ看護師も少なくありません。

ICU(集中治療室)に異動する

ICUでは、重篤な患者の治療を集中的に行っています。ICU看護師は、人工呼吸器や心電図モニターなどをこまめにチェックし、急変時には臨機応変な対応が求められます。オペ看護師が持つ、周囲の情報を把握して柔軟に対応するスキルを活かせる職種です。

まとめ

まとめ

オペ看護師に必要なスキルは、体力や精神力がある・勉強熱心である・周囲の状況を見て先回りできる・突発的な事態に対応できるなどです。そのため、ある程度経験を積んだ看護師を配属する傾向にあります。

オペ看護師になるには、「院内で異動希望を出す」「オペ看護師希望で他の病院に転職する」のどちらかです。

オペ看護師のキャリアパスは、手術看護認定看護師・ICU看護師・より大規模な病院のオペ看護師などが考えられます。

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