医療業界では、看護師・医療事務・薬剤師・臨床検査技師・医師など多くの職種で、女性が活躍しています。他業界から医療系の仕事に転職する方も少なくありません。
しかし「本当に自分に合っているかわからない」「転職できてもやっていけるか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。
医療系の仕事は向き・不向きがはっきりしているので、メリット・デメリットをしっかり理解した上でチャレンジすることが大切です。
この記事では、医療系の仕事に興味がある女性向けに、メリット・デメリット、さらに転職を成功させるコツについて解説します。
女性が医療系の仕事に就くメリットは多い!代表的な4つを紹介
女性が医療系で働くメリットのうち、代表的なものを4つ紹介します。
1.安定したキャリアを築ける
医療系の仕事は、人々が健やかな生活を送るうえで欠かせないものです。そのため、不景気の影響を受けにくく、一般的な会社員よりも安定したキャリアを築けます。
特に看護師などの資格職は転職市場でのニーズが高く、子育て・親の介護・家族の転勤などで退職したとしても、比較的スムーズに新しい仕事を見つけられます。
また、即戦力の人材が求められているため、経験が高く評価される傾向があり、年齢を重ねても転職しやすいのもメリットです。
2.プライベートと両立しやすい
医療現場の人材不足を解消するために、子育てなどのプライベートと両立しやすい環境を整える医療機関が増えています。
<取り組み例>
・時短勤務制度を充実させる
・子どもの急病などの際に休める仕組みをつくる
・院内保育所を設置する
・状況に応じて柔軟に雇用形態を変えられる制度を設ける
特に女性が多く活躍する職場では、周りの職員に理解があるため、働きやすい可能性が高いといえます。
3.高収入を狙える
医療系の仕事は、資格が必要である・夜勤や残業が多いなどの理由で、他の職種よりも年収が高い傾向にあります。
看護師を例として解説すると、国税庁が発表した『令和3年分 民間給与実態統計調査』によると、従業員数10名以上の医療機関に勤務する看護師の平均年収は、404.2万円です。
同調査によると、女性の平均年収は302万円なので、看護師の年収は平均的な女性よりも100万円以上多い計算です。勤続年数・役職・年齢・勤務先の規模によっては、さらに高収入を得られる場合も少なくありません。
4.やりがいを持って働ける
医療系の仕事は、たくさんの人の命や人々の命や健康を守る役割を担っています。そのため、自分の仕事によって患者が回復したり、患者や家族などから感謝されたりして、大きなやりがいを感じられます。
高収入の仕事でも自分の仕事の意義が見出せずに、モチベーションが下がってしまうケースが少なくありません。医療を支えたいという思いがある人であれば、医療系の仕事はやりがいを持って取り組めます。
女性が医療系の仕事に就くデメリットって?代表的な4つを紹介
医療系の仕事は、女性にとってメリットの多い職業ですが、デメリットもあります。代表的なものを4つ紹介します。
1.長時間労働になりやすい
医療現場で働く場合、急患が来た・処置が長引いたなどの理由で、定時になっても帰れない場合は少なくありません。患者の命が最優先なので、結果的に医療従事者の負担が大きい傾向にあります。
特に、看護師など夜勤対応のある職種はハードワークになりがちです。職場によって働く時間が大きく異なるので、自分の体力と相談しながら、勤務先を決めましょう。
2.プレッシャーが大きい
医療系の仕事では、少しのミスが重大な結果を招く場合が多く、プレッシャーに悩む人も少なくありません。
看護師・臨床検査技師・薬剤師など医療行為に携わる職種はもちろん、患者の重要な情報を取り扱う医療事務も、常に緊張感を持って仕事に取り組んでいます。
3.人間関係が大変な場合がある
医療系の仕事は、職員同士の距離感が近い場合が多い、医師を頂点とした力関係がある、女性が多いなどの理由で、人間関係に苦労する可能性があります。
ハードワークになりがちでプレッシャーも大きいため、ストレスから人間関係がギクシャクする場合も少なくありません。
4.常に勉強しなければいけない
医療系の仕事は、入職して業務に慣れるまでの間だけではなく、常に勉強を続ける必要がある職業です。
医療は常に進歩しているため、対応できるよう知識をアップデートしなければいけません。また、医療関連の法律や制度の改正が起こると業務フローが変更になるため、柔軟に対応する必要があります。
医療系の仕事に転職したい女性に!転職を成功させる方法
医療系の仕事への転職を成功させるには、いくつかおさえるべきポイントがあります。それぞれ解説します。
1.応募先をしっかりリサーチする
労働時間が長すぎる・人間関係が悪いといった理由で離職するのを防ぐために、応募先についてしっかり調べ、自分に合っているか見極めましょう。
特に病院見学や面接など、実際に職場に行く際は、雰囲気や職員同士の関係性などをチェックするのをおすすめします。
2.自分の強みを洗い出す
特に他の業界から医療系の仕事に転職する場合、アピールポイントがわからないという方も多いでしょう。経験・スキルの棚卸しを行い、転職先の業務に活かせるものを見つけることが大切です。
例えば異業種から医療事務に転職する場合は、「接客業をしていたので患者さんに接する時に活かせます」「パソコンスキルが高いためスピーディーに書類を作成できます」といったアピールの仕方ができます。
3.選考対策をする
応募書類や面接の志望動機を考える際は、勤務先の理念などをしっかり理解し、求める人物像と近い旨をアピールするのをおすすめします。
例えば、「患者に寄り添う看護」を大切にしている病院に応募する場合は、患者さんと接するうえで心がけていることや患者さんとのエピソードを伝えると効果的です。
また、転職を考えたきっかけ・転職後の目標といった面接でよく聞かれる質問について、事前に回答を考えておくとスムーズに受け答えできます。
4.医療業界専門の転職エージェント・転職サイトを使う
医療系の仕事に転職する場合は、医療業界専門の転職エージェントを使うのがおすすめです。
業界とのパイプが太いため、一般の転職エージェントにはない優良求人を紹介してもらえる可能性があります。残業時間や有給の取りやすさ、子育て中のメンバーが活躍しているかなど、一般的な求人には記載されていない情報を教えてもらえるのもメリットです。
また、医療業界に精通したプロならではの目線で、応募書類や面接についてアドバイスしてもらえるため、選考に通過しやすくなります。
転職エージェントに加えて、医療業界専門の転職サイトを使用すると、より多くの求人をチェックできます。
まとめ
看護師や医療事務などの医療系の仕事は、女性にとって安定したキャリアを築ける・プライベートと両立しやすいなどメリットの大きい職業です。
長時間労働になりやすい・プレッシャーが大きいというデメリットもありますが、着実にキャリアを築ける仕事だといえるでしょう。
医療系の仕事への転職に成功するには、応募先をしっかりリサーチする・自分の強みを洗い出す・選考対策をする・医療業界専門の転職エージェントや転職サイトを使うの4点が重要です。