看護師の転職先としてコールセンターってどうなの?仕事内容などを解説

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看護師の転職先としてコールセンターってどうなの?仕事内容などを解説

看護師の職場といえば、病院やクリニックなどの医療機関が一般的ですが、他にも経験・知識を活かせる職場はたくさんあります。

なかでも、ワークライフバランスや身体の負担が軽いなど働き方の面で人気なのが、コールセンターです。この記事では、新たなキャリアを探す看護師の方向けに、コールセンターで働く看護師の仕事内容や待遇、メリット・デメリットを解説します。

看護師はコールセンターでどのように活躍しているの?仕事内容を紹介

看護師はコールセンターでどのように活躍しているの?仕事内容を紹介

コールセンターで働く看護師の業務内容について解説します。

(1)健康に関する相談窓口

保険やホームセキュリティーサービス、共済組合、クレジットカードなどに加入している顧客からの健康や病院選びに関する相談に対応する業務です。

(2)医薬品メーカーの問合せ窓口

製薬会社が取り扱う医薬品の服用方法などに関する問合せに、患者の状態を踏まえて、回答します。別の医薬品と併用しても問題がないかといった患者の生命や健康に関わる質問もあるため、正確に回答しなければいけません。問い合わせ内容を資料にまとめる業務も担当する場合もあります。

(3)医療機器メーカーの問合せ窓口

医療機関から問合せを受け、機器の操作方法や取り扱い方法について説明する業務です。ペン型インスリン注射などの薬の使用方法を、患者に説明する場合もあります。

説明に誤りがあると、患者の生命や健康に影響する場合があるので、正確性が求められます。

(4)自治体の電話相談窓口

市町村が設置する健康に関する電話相談窓口でも、看護師が活躍しています。主な相談内容は、子どもの健康相談や育児相談となり、地域の健康を守るやりがいのある仕事です。

(5)病院・クリニックのコールセンター

病気やケガの応急処置、来院が必要かなどの問合せが多いコールセンターです。緊急性の高い案件も多く、正確かつスピーディーに回答しなければいけません。

コールセンターで働く看護師の待遇とは?給与などについて解説

コールセンターで働く看護師の待遇とは?給与などについて解説

コールセンターで働く看護師の雇用形態・勤務体系・給与について解説します。

(1)雇用形態

正社員はもちろん、契約社員や派遣社員、アルバイト・パートと、さまざまな雇用形態の求人があります。

Wワークができるコールセンターであれば、医療機関で働く看護師を本業としながら、副業として働くこともできます。

(2)勤務体系

コールセンターによっては、24時間体制で電話を受け付けている場合もあり、2交代制・3交代制を採用しています。日勤のみ・夜勤のみ・日勤と夜勤などから、自分のライフスタイルに合った働き方を選びましょう。

(3)給与

コールセンターに勤務する看護師の給与の相場は、下記の通りです。
・正社員の場合:20万~35万円程度/月
・日勤の時給:1,500~2,000円程度/時
・夜勤の時給:2,000~3,500円程度/時

厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「Job tag(ジョグ タグ)※」によると、看護師のハローワークに掲載されている看護師の求人賃金(月額)は25.3万円なので、コールセンターに転職すると給与が下がる可能性があります。

高収入を得たい場合は、夜勤で働くとよいでしょう。

看護師 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)) (mhlw.go.jp)

看護師がコールセンターで働くメリットって?代表的な5つを紹介

看護師がコールセンターで働くメリットって?代表的な5つを紹介

看護師にとってコールセンターは、医療機関にはないメリットが多い転職先です。主なメリットを5つ紹介します。

(1)ワークライフバランスを取りやすい

医療機関に勤務する場合、シフト勤務に夜勤・当直・オンコール対応などがあるため生活リズムを保ちにくい傾向にあります。また、患者の対応で残業が発生する場合が多いのもデメリットです。

コールセンターに勤務であれば、職場の営業時間にもよりますが、カレンダー通りの休みかつ日勤で働けるケースも少なくありません。

また、営業時間外は電話がつながらなくなるため、医療機関に勤務している時よりも、残業が減る可能性が高いでしょう。

家族や友人と過ごす時間や、趣味を楽しむ時間を取りたい方は、コールセンターで働くのも方法のひとつです。

(2)体力的な負担が少ない

医療機関の看護師として働く場合、基本的に業務中は立ちっぱなしで病棟内を動き回るため、シフトが不規則になりがちです。

コールセンターは座り仕事で、日勤のみの職場も多く、体力的な負担は医療機関に勤務するよりも大幅に軽減するでしょう。

病気やケガなどで医療機関での勤務が難しくなってしまった方も、看護師としての経験・スキルを活かして働けます。

(3)短時間勤務ができる

コールセンターは職場によってさまざまな勤務体系があり、なかには24時間対応のセンターもあります。そうしたコールセンターでは、1日3時間・週2日といったように、短時間かつ少ない日数での勤務も可能です。

子育てや介護と両立がしやすく、さらに副業としてWワークも可能です。

在宅勤務ができる職場も少数ながらあるので、ライフスタイルに合わせて働き方を選べます。

(4)接遇スキルが身につく

コールセンターは、顔が見えない状態でお客様とコミュニケーションを取る仕事です。そのため、高い接遇スキルが求められ、電話応対や正しい敬語の使い方といった手厚い研修が用意されています。

一般事務など他のデスクワークと比べて教育が充実しているため、デスクワークへの入り口としてもおすすめの仕事です。

(5)ブランクがあっても活躍しやすい

医療機関で働く看護師は、ブランクがあると内定をもらうのが難しいケースもあります。コールセンターの看護師の求人は、ブランクがあっても応募できる求人が多い傾向にあります。ブランクから復帰したいけれども、なかなか採用に至らない場合はコールセンターへの応募も検討してみましょう。

看護師がコールセンターで働くデメリットって?代表的な5つを紹介

看護師がコールセンターで働くデメリットって?代表的な5つを紹介

看護師がコールセンターで働くメリットとして、ワークライフバランスを取りやすい・体力的な負担が少ないなどがあります。しかし、デメリットもあるのでよく検討しましょう。

(1)デスクワークに疲れを感じる

コールセンターでの仕事は、医療機関で働くよりも体力的な負担が少ないものの、慣れないデスクワークに疲れを感じる場合もあります。

ずっと座って仕事をするため、肩こりや腰痛に悩まされるかもしれません。休憩時間にストレッチするなど、血流を促進して、疲れを軽減しましょう。

(2)ストレスがたまりやすい

コールセンターは顔が見えない分、クレームや強い調子で話す人や愚痴をずっと話す人などが多く、ストレスがたまりやすい傾向にあります。

小さなクレームが発端となって、大きなトラブルに発展する可能性があるので、常に的確な対応が必要です。

また、体の不調や医薬品・医療機器に関する問合せは、回答を間違えると顧客の生命や健康に関わります。電話での会話だけで判断をするのは難易度が高く、プレッシャーを感じる場面が多い仕事だといえるでしょう。

(3)医療現場に復帰しにくい

コールセンターで働く場合、顧客への案内を通して医療知識は身につくものの、注射・採血・患者の介助といった看護に携わらないため、臨床現場スキルが低下してしまいます。

将来また医療機関で復帰を考える際に、コールセンターでの勤務期間をブランクと捉えられ、選考で不利になる可能性もあります。キャリアプランをしっかり考えたうえで、コールセンターへ転職しましょう。

(4)パソコンスキルが必要である

コールセンターは、顧客と話しながらパソコンを操作する仕事なので、ある程度のパソコンスキルは必須です。WordやExcelなどのオフィスソフトが使えると、高く評価される場合もあります。

まとめ

まとめ

保険会社などの健康に関する相談窓口や医薬品メーカーの問い合わせ窓口など、コールセンターには看護師の活躍の場がたくさんあります。

看護師がコールセンターで働くメリットは、「ワークライフバランスを取りやすい」「体力的な負担が少ない」「短時間勤務ができる」などです。

ただし、「デスクワークに疲れを感じる」「ストレスがたまりやすい」といったデメリットもあります。

コールセンターで働く看護師の求人を探す際は、医療業界専門の転職サイトを利用すると効果的です。医療業界とのつながりが深く、一般の転職サイトよりに掲載されていない求人を見つけられる可能性があります。