在宅での療養生活は、ご本人にとって、そしてご家族にとっても、大きな転換期であり、不安や疑問が尽きない日々かもしれません。
訪問看護は、そんな不安を少しでも和らげ、安心して日々を過ごせるための大きな助けとなります。
川崎市では、 家族介護慰労金のように補助金が出る出るようになり、訪問介護を利用するハードルが低くなりました。
しかし、訪問看護を選ぶ際に何を基準にすれば良いのか、迷う方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、訪問看護を受ける側、そして提供する側、双方にとって大切なことを具体的にご紹介します。
より良い選択をするための一助となれば幸いです。
訪問看護を受ける側にとって大切なこと
安心できる看護師との出会い
初めての訪問看護では、担当する看護師との信頼関係が何よりも大切です。
相性や話しやすさ、そして何より、ご自身の状況をきちんと理解し、寄り添ってくれるかといった点が重要です。
いくつかの訪問看護ステーションに連絡を取り、面談を通して、担当者の人となりやステーションの雰囲気を感じ取ることがおすすめです。
不安な点を丁寧に説明してくれるか、ご自身の意見を尊重してくれるかなども確認しましょう。
安心して相談できる関係を築けるかが、療養生活の質を大きく左右します。
質の高いケアの提供
訪問看護の質は、ご自身の健康状態を維持・改善するために不可欠です。
看護師のスキルや経験はもちろん、定期的な研修やチーム医療による連携体制が整っているかどうかも確認しましょう。
必要な医療処置やケアが適切に提供され、緊急時にも迅速に対応できる体制が整っているステーションを選ぶことが重要です。
また、ケアプランの作成過程にご自身が参加でき、希望や意見を反映できるかも確認ポイントです。
生活の質の向上
訪問看護は、医療的なケアだけでなく、生活の質の向上にも大きく貢献します。
単に病状を管理するだけでなく、ご自身の生活スタイルや趣味、希望などを考慮した上で、より快適な在宅生活を送れるようサポートしてくれる体制が理想です。
例えば、日常生活動作(ADL)の改善のためのリハビリテーションや、精神的なケア、社会参加の支援なども検討しましょう。
在宅生活を豊かにするための提案やサポート体制が充実しているステーションを選ぶことが大切です。
訪問看護を提供する側にとって大切なこと
働きやすい環境の確保
訪問看護師にとって、働きやすい環境は、質の高いケアを提供するための基盤となります。
勤務時間や休暇制度、勤務形態の柔軟性、そして人間関係などが、長く安心して働けるかどうかに大きく影響します。
過度な負担なく、自身の生活と両立できる働き方ができる環境かどうかを、事前に確認することが重要です。
また、相談しやすい雰囲気や、困った時にすぐに相談できる体制が整っているかも確認しましょう。
充実した研修制度
訪問看護は、常に新しい知識や技術の習得が求められる仕事です。
そのため、充実した研修制度が整っているステーションを選ぶことが重要です。
特に、未経験者や経験の浅い看護師は、十分な研修期間と継続的な教育プログラムが用意されているかを確認すべきです。
また、資格取得支援など、スキルアップをサポートする制度があるかもチェックしましょう。
専門性の向上は、利用者への質の高いケアに直結します。
チーム医療の連携
訪問看護は、医師や介護士、理学療法士、ケアマネージャーなど、様々な職種との連携が不可欠です。
スムーズな情報共有と連携体制が整っており、チームとして協力してケアに取り組める環境であるかを確認しましょう。
定期的なカンファレンスなどを通して、利用者に関する情報を共有し、統一したケアを提供できる体制が重要です。
多職種との良好な関係は、より効果的なケアの実現に繋がります。
まとめ
訪問看護は、利用者と提供者双方にとって、安心と信頼を基盤とした質の高いケアが不可欠です。
受ける側にとっては、安心できる看護師との出会い、質の高いケアの提供、そして生活の質の向上が重要です。
提供する側にとっては、働きやすい環境、充実した研修制度、そしてチーム医療の連携が不可欠です。
これらの要素を考慮し、ご自身の状況や価値観に合ったステーションを選ぶことが、より良い在宅療養生活を送るための第一歩となります。