看護師が退職代行を使うメリット・デメリット!おすすめの退職方法も解説

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看護師が退職代行を使うメリット・デメリット!おすすめの退職方法も解説

「今の職場が合わない」「仕事がハード過ぎて辛い」という看護師の中には、「退職代行を利用すればすぐに辞められるのでは」と考える方もいるのではないでしょうか。退職代行とは、職場へ退職の意向を伝え、辞めるまでの作業を代わりにしてくれるものです。この記事では、看護師が退職代行を使うメリットとデメリット、一般的なおすすめの辞める方法も解説します。ぜひご確認いただき、参考にしてみてください。

退職代行とは

退職代行とは、従業員の代わりに職場へ退職の意志を伝え、辞めるまでの作業などを担うサービスのことです。退職代行を実施する企業によって細かな流れは異なるものの、基本的には「労働者が職場と関わることなく退職できるサービス」となります。どのような職種、雇用形態の方でも利用できるもので、もちろん看護師も退職代行を使って仕事を辞めることは可能です。

看護師が退職代行を使うメリット

退職代行を利用することで、「忙しくても負担なく退職できる」「職場の人に直接会うことなく辞められる」といったメリットがあります。以下で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。

職場独自の規則に関わらず法律に沿って退職できる

「半年前には退職を伝えなければならない」「辞めるには数回の面談が必要」など職場ならではのルールがある場合でも、退職代行サービスを使えば関係なく退職できます。民法第627条によると、雇用期間の定めがなければ、2週間前に申し出れば退職することが可能です。この法律に従えば、職場独自の規則や暗黙の了解のようなルールがあっても、自身のタイミングで辞められます。

出典

e-GOV法令検索「民法」(2023年12月8日参照)

忙しい看護師も心身の負担なく退職の手続きを進められる

退職代行は、退職に関わる作業を幅広く行うサービスなので、「時間と労力をか掛けず仕事を辞めたい」という看護師の心身の負担を減らせるでしょう。忙しく働いていて疲労やストレスが溜まっていた方も、自分の時間を有意義に過ごしながら退職の手続きを任せられます。空いた時間を使ってゆっくり体を休めたり、新しい職場探しの時間にあてたりすることも可能です。

職場の人に会うことなく退職することが可能

退職代行を利用すれば、同僚や上司などに会う必要がないため、余計なプレッシャーを感じずに安心して辞められます。特に人間関係の悪化や嫌がらせなどが原因で退職した看護師さんの場合、仕事関係の人と会うことも辛いはずです。「職場と関わることなく辞められる」という退職代行のメリットによって、精神的に落ち着いて過ごせるという方も多いでしょう。

看護師が退職代行を使うデメリット

看護師が退職代行を利用することのデメリットには、「退職を引き止められる恐れもある」「職場に迷惑を掛けてしまう」といった点が挙げられます。退職代行サービスを検討している方は、デメリットについても把握しておきましょう。

退職を了承してもらえずトラブルになる恐れがある

就業先によっては、急に辞めることや退職日をいつにするかといったことで揉めてしまい、退職を了承してもらえないこともあるようです。「必要な書類を郵送してくれない」「私物の引き取りという理由で出勤を強制される」などのトラブルが発生し、退職までの流れがスムーズにいかないことも。退職と同時に引っ越しや転職などを考えている場合、プライベートにも影響を及ぼしてしまいます。

急な退職だと職場に迷惑を掛けてしまう

退職代行を利用する看護師さんは、「やむを得ない事情ですぐに辞めたい」という方が多いでしょう。どのような理由であっても、急に仕事を辞めることは職場に迷惑を掛けてしまうものです。前職で仲良かった同僚や、お世話になった先輩など、前職に残っているメンバーに仕事の負担を掛けてしまいます。理由によっては突然の退職も仕方のないことですが、自身が後ろめたく感じるかもしれません。

業界内で悪いイメージがつくこともある

基本的に職場側が職員の退職の経緯を外部に漏らすことはNGですが、どこかで「退職代行で辞めた」という噂が立つ恐れもあります。退職代行自体は悪いものではないものの、人によっては認知していなかったり、マイナスな印象を抱いたりすることもあるでしょう。
応募先の病院やクリニックなどにバレた場合、「仕事が合わなかったらまたすぐに辞めるのでは…」と捉えられるかもしれません。

退職代行の費用がかかる

退職代行サービスの相場は3万円前後ですが、5万円ほどの会社もあるようです。もし辞めるまでに時間の余裕があれば、納得がいくまで希望予算に合ったサービスを探せるでしょう。しかし、「すぐ退職したい」「月末には辞めたい」などタイミングを重視したい場合は、費用面では妥協しなければならない可能性もあります。
退職によって今後の収入も見込めない時期の出費は、金銭面で大きな負担になってしまうものです。

看護師におすすめの一般的な退職方法

ここでは、看護師の一般的な退職方法を紹介します。退職する時期や流れ、辞めた後について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

基本的には就業規則に沿って辞める

退職を検討している方は、基本的には勤務先の就業規則に従って準備を進めましょう

就業規則の書面が手元にない場合は、人事や労務など担当者に確認してください。退職に関する規則に「○ヶ月前までには申し出ること」と記載があれば、その内容に沿うのが一般的です。どのような状況であっても、無断で欠勤・退職などばっくれる行為は避けましょう。
規則に関して質問事項があれば担当者に聞いておき、上司へ退職を伝える前に疑問点を解消しておくことが大切です。

やむを得ない事情がある際は相談する

自身の体調不良や家族の介護、転勤といった事情で退職までの時間が限られている看護師さんは、直近の上司へ早めに話してみてください。やむを得ない事情であれば、就業規則の内容に関わらず退職時期を調整してくれる可能性もあります
相談時は、「○日までに退職します」と一方的に希望を伝えるのではなく、あくまで相談という形で話し始めることがポイントです。そのうえで、退職理由とおおよその希望時期、残した業務などを正しく伝えてください。

業務の引き継ぎを行う

担当していた患者さまの情報や共有事項を整理して、後任者が分かりやすいようにまとめましょう。適宜書類やメモ、データとして残します。病院で委員会や新人教育などの活動をしていた方も、自身が担っていた役割や業務などをまとめておいてください。引き継ぎは、後任者とともに内容を確認しながら行えるとベストです。

辞める前に転職活動を始めておく

可能であれば、退職する前に転職先を決めておくと精神的・金銭的な余裕ができます。働きながらの転職活動は体力的にも時間的にもハードかもしれませんが、空いた時間を上手く使うと求人探しもスムーズです。応募先によっては就業中であることを考慮してくれて、夜間帯や休日に面接を受けられる場合もあるので、応募時に話してみると良いでしょう。

看護師が退職代行サービスを利用するのに適した状況

ここでは、看護師が退職代行を使うのに適した状況を解説します。「どうしても今の職場に行くのは辛い…」「早く辞めたいけど、退職代行を利用すべき?」と気になる方はご一読ください。

一方的な引き止めにあっている

退職の意向を何度も伝えているのにもかかわらず、強引に引き止められている場合は退職代行サービスが有効といえます。特に、結婚や引っ越しなどで退職したい時期が限られている方におすすめです。

ハラスメント行為やいじめを受けている

パワハラやセクハラ、いじめなどを受けていて精神的な苦痛を感じている方は、退職代行を検討しても良いでしょう。特に勤務先の上司や労務などに相談しても話を聞いてくれないような状況であれば、時間を掛けても問題は解決しにくいといえます。状況が改善されないと判断した際は、退職代行に相談するタイミングかもしれません。

勤務が難しいほどの病気や体調不良がある

持病の悪化や怪我、頻繁な通院などで勤務継続が困難な場合は、退職代行を利用すると、負担なく辞められるでしょう。本来であれば、職場に体調不良を伝えて話し合ったうえで退職するのがベストです。しかし、理解を得られず「こなせないほど夜勤が入っている」「重労働を強いられる」といった場合は、退職代行サービスが適しています。

看護師が退職代行を利用して職場を辞める流れ

看護師が退職代行で仕事を辞める際は、まずはサービスを提供している会社を探すことから始めます。以下で退職代行を利用するまでの基本的な流れをまとめました。

退職代行業者を探す

退職代行業者は複数あるので、インターネットで探すとスムーズです。依頼する会社によって費用やサービス内容が異なるため、自分の状況や希望など条件を絞って、マッチする所を見つけてください。退職までだけではなく、アフターフォローしてもらえる業者もあります。また、退職代行を行っている弁護士もいるので、気になる方は調べてみましょう。

依頼内容を相談する

業者が決まったら連絡して、依頼したい内容を具体的に相談してください。電話や専用フォーム、メールなどで連絡できるはずです。相談する前に、事前に以下をまとめておくと良いでしょう。

依頼することが決定したら、具体的な費用や振込方法、退職までの流れなどを再度詳しく確認してください。サービスが行われる前に、一度退職代行会社へ行って打ち合わせが必要なケースもあるようです。

退職代行会社が職場へ連絡

一般的には、費用の振込が完了してからサービスの実行となる退職代行会社が多いようです。職場への連絡は、事前に相談した内容に沿って行われます。病院側から看護師へ伝言がある場合も、退職代行の担当者が内容を聞いてくれます。1度の電話でスムーズに退職できるケースもありますが、複数回のやり取りが必要な場合もあるでしょう。

看護師が退職代行サービスを利用する注意点

以下では退職代行を利用する際の注意点を解説します。人によっては「退職代行サービスを使って失敗だったかも…」と感じるときもあるようです。事前に、注意すべきことをチェックしてみてください。

担当者と病院側で連携が取れていないこともある

依頼する会社によっては、退職代行の担当者と病院側が連携取れていない恐れもあります。退職代行への依頼内容が、上手く伝わっていないことが原因のケースも。郵送が必要な書類や期日、有給休暇の消化などの認識にズレが発生してしまい、希望する流れでスムーズに退職できないかもしれません。

職場の人から連絡がきてしまう恐れもある

退職代行サービスを利用した場合、基本的に職場側が看護師へ直接連絡するのはNGとなっていますが、可能性はゼロではないでしょう。電話ではなく、メールや手紙が届くことも考えられます。また、職場の上司や人事部の担当者ではなく、仲の良い同僚から電話がくる場合も。自身を気にかけての連絡だった場合、退職を引き止められ悩んでしまうこともあるようです。

奨学金制度で入職していた場合は返済する必要がある

奨学金制度で入った職場を返済中に退職する場合、返す必要があります。今後も返済はしていくものの、「せっかく奨学金制度で入職したのに退職代行で辞めた」という、職場に対する後ろめたさを感じることも。また、一括返済を求められるケースもあるので注意が必要です。
病院によってはお礼奉公を肩代わりしてくれる所もあるので、転職支援サービスを利用してそのような職場を探しても良いでしょう。

まとめ

退職代行とは、従業員の代わりに職場へ退職の意志を伝え、実際に退職するまでの作業を行うサービスを指します。退職代行会社によって費用や具体的な流れは異なるので、自身の状況を踏まえて選ぶことが必要です。職場の人に合わず退職できるというメリットがある一方、マイナスな印象を持たれる恐れがあるというデメリットもあるので、注意してください。
今の職場が辛く、「退職代行サービスを使っても良い?」「辞めたあとは転職できる?」と不安な方は、まずは転職のプロに相談するのも一つの方法ですよ。看護業界に特化した転職エージェントの「メドキャリア」では、キャリアアドバイザーが今の悩みをヒアリングし、一人ひとりの転職活動もサポートいたします。基本的な退職の流れをアドバイスし、その後の求人探しや選考対策など幅広く行いますのでご安心ください。
現職が忙しくて時間がないという方も、やり取りはメールやLINEでも可能です。空いた時間を利用して効率的に転職活動を進められます。

看護師の退職代行サービスに関するよくある質問

ここでは、看護師の退職代行に関するよくある質問を、Q&A方式で紹介します。

良い退職代行業者を見つけるコツはありますか?

自分に合った退職代行業者を見つけるためには、費用やサービス内容、担当者の特徴なども細かくチェックすることが重要です。納得のいくぴったりの業者を探すのは、時間が掛かるかもしれません。「即日にでも辞めたい気持ちがある」という方は、条件を絞り過ぎないことがポイントです。時間と心身にある程度余裕があれば、転職支援サービスを利用して、転職先を探してから辞めることをおすすめします。

退職代行を使ったことは転職先にバレますか?

先述したように、退職の経緯を職場側が周囲に漏らすことはNGなので、基本的にバレることはありません。ただし、知り合い経由で新しい職場に「退職代行で辞めた」という事実がバレてしまう可能性はあるでしょう。もしくは面接で前職について細かく問われ、結局自分で退職代行について話してしまうことも考えられます。