秋からの転職活動が「オイシイ」5つの理由

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秋からの転職活動が「オイシイ」5つの理由

せっかく転職するなら、できるだけ良い時期に転職活動を始めたいですよね。そこでメドキャリアは、企業側の動向を熟知したキャリアカウンセラーの方のお話と、転職経験者の体験談をもとに、転職活動を開始するのにベストな時期を探ってみました。

―キャリアカウンセラーに聞く、転職開始にベストな時期
ライバルが少ない10〜11月の転職活動がおすすめ。今から準備しよう

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企業の事業年度から考えれば、やはり採用活動が活発化しているのは2〜3月と8〜9月。これは、新年度を迎える4月や、下半期がスタートする10月に向けての採用を行うためです。これらの時期は、通常ではなかなか見られない求人情報も公開される可能性が高くなり、転職のチャンスとも言えますが、当然、応募者も増える時期で競争が激しくなっています。

そこで、競争の激しい時期とずらして今から準備を進め、10〜11月に転職活動を始めるのも、一つの手です。この時期は、求人件数は減るものの、企業の採用への本気度はより高くなっています。というのも、この時期の求人は事業年度とは関係がなく、新体制発足後に人手が足りない部署へ人材を補てんしたり、退職者が出て穴が開いたポストを埋めるといった、急を要する求人が多いためです。選考も早く進み、適性よりもタイミングが合う人が優先的に採用される可能性があります。

また、ライバルが少なくなるのもこの時期。年末が迫って業務が忙しくなり、在職中の方は転職活動に手を出しにくくなります。同じく在職中で転職を考えている方は、忙しい時にあえて転職活動に踏み切ってみると、意外とスムーズに進むかもしれません。

転職経験者が考える、転職のベストな時期
「まとまった休暇もあって、気温も過ごしやすい。春か秋がオススメ」

今回は、転職を経験した3人の方に集まっていただき、それぞれの転職時期にどんなメリット、デメリットがあったのかを語っていただきました。企業の動向だけでは見えてこない、転職をする側にとってのベストな活動時期とは?

長期休暇を活用できる時期は◎

Aさん「僕は転職活動を夏に始めたんだけど、お盆休みがあったから、まとまった時間を使って職務経歴書をつくったり、幅広く会社を検討することができて良かったです」

Bさん「確かに、長期の休暇が転職活動の時期にあると気がラク。僕は、長期の休暇はなかったけど、祝日が多かった9月〜11月に行うことで、じっくり応募書類をつくったり面接対策ができました」

Cさん「私は忙しい年末に仕事でバタバタしつつ転職活動をしていたので、二人のようにじっくり準備に充てる時間がなかったです。でも、年末までに採用を決めたい企業が多かったのか、活動を始めて初期の書類選考などはスムーズだったような気がします」

入社した時期によって企業の受け入れ体制が違う?

Aさん「夏に転職活動を始めて、10月っていう、ちょうど人事異動で職場に新しい顔ぶれが多い時期に入社したことで、職場に馴染みやすかったですね。ただ、これは一長一短で、社内が全体的にバタバタして忙しかった」

Bさん「自分の場合は、同じ時期に入社した人は少なかったけど、1月という比較的仕事が落ち着いたタイミングで入社できたから、新しい会社のみなさんも手厚くサポートしてくれたような気がします。それと、冬のボーナスをもらってから転職できたのも良かった」

Aさん「受け入れ体制とは別の話ですが、前職でボーナスをもらう前に辞めてしまうと、何となく損した気分になりますよね……。僕は10月入社だったので、冬のボーナスをもらい損ねてます」

転職活動をしてみて分かる、暑さと寒さの影響度

Cさん「私の場合、冬のボーナスももらえたし、比較的社内が落ち着いた時期に入社できたので、年末にものすごく忙しい人以外なら、冬から始める転職は意外とオススメ。ただ、風邪やインフルエンザが流行っていたので、体調管理にかなり注意しましたね。寒過ぎてダウンコートを着て行きたくても、面接には着て行けないし」

Aさん「冬は体調管理が大変そうだよね。でも、夏は夏で暑くて大変。汗だくになるので、面接の30分前に着くようにして、汗が引くまで喫茶店で待ったりしました(笑)」

Bさん「そういう意味では、秋は転職活動しやすい季節だったかもしれない。過ごしやすいので、何を着ていくか迷ったこともなかったかも。服装のストレスが少ない秋の転職活動はやりやすかったですね」

秋からの転職活動が「オイシイ」5つのポイントをおさらい!

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ポイント1.企業の採用への本気度が高く、選考が進みやすい

事業年度に関係のない急募の求人が多く、企業が採用を急いでいることが多い。タイミングの合った応募者から優先的に採用していく可能性がある。

ポイント2.転職活動者が減少傾向にあり、チャンスが多い

年末に向けて、さまざまな業界で忙しくなってくる季節。下半期の中でも、転職希望者が転職活動から足が遠のいてしまいがちな時期だからこそ、逆にチャンスと考えよう。

ポイント3.祝日を利用してじっくりと準備ができる

9月、10月、11月は祝日が多い時期。転職活動中、応募書類や面接をしっかりと時間をかけて準備できることは、大きなアドバンテージにつながる。

ポイント4.冬のボーナスをもらってから転職が可能

在職中の場合、9〜10月に活動を開始し順調に進めば、11〜12月に内定、12〜1月に退職というスケジュールが無理なく実現できるため、ボーナスをもらってから退職するプランが立てられる。

ポイント5.暑くもなく、寒くもなく過ごしやすい

夏や冬は、面接に向かう時に着るものに困るという声を意外とよく聞く。知らない場所を歩く機会も増えるため、過ごしやすい季節は都合が良い。