看護師に⼈気と不⼈気の診療科とは?ランキングと仕事内容を解説

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看護師に⼈気と不⼈気の診療科とは?ランキングと仕事内容を解説

看護師の資格を得た場合、病院で勤務する⽅が多いのではないでしょうか。ひとくちに病院といっても、診療科の数は多岐にわたり、仕事内容はそれぞれで異なります。

看護師にとって「働きやすい科」や「やりがいのある科」は、どこになるのでしょうか。今回は、現役の看護師と看護師経験者にふたつのアンケートを実施しました。

1つめのアンケートでは仕事がやりやすい科について、 2つめのアンケートでは仕事がやりにくい科についてそれぞれ伺いました。

看護師に⼈気の診療科ベスト5

看護師に⼈気の診療科ベスト5

<1位:⼩児科>

1位になったのは、⼩児科でした。王道ではありますが、⼦どもが好きで、元気になっていく姿にやりがいを感じるとの意⾒が多くみられました。

⼩児科では、「⼦どもの治療」「⼼⾝のケア」「保護者のサポート」なども業務に含まれます。従事者が少なく⼤変なこともありますが、その分⼤きな達成感も得られるでしょう。

また、⼩児科の医師には優しい⽅が多く、仕事がスムーズに⾏いやすいという声もありました。

<2位:内科>

2位になったのは、内科でした。内科は診療科⽬が多く、病院によっては専⾨分野のみの診療を⾏うところもあります。

看護師は注射や点滴、診療や検査の助⼿などを⾏いますし、患者やその家族とのコミュニケーションを円滑に⾏うことが⼤切です。アンケートへの回答でも、患者と⾝近に接することで「やりがいを感じやすい」という意⾒が複数ありました。

<3位:整形外科>

3番⽬に⼈気の科は、整形外科でした。命に関わる患者が少ないため、精神的に楽だという意⾒がいくつか⾒受けられる結果となりました。

整形外科の看護師は、患者のリハビリや介助・注射などを⾏うほか、患者と共にリハビリを⾏い、回復していく経過をみて達成感を得られるという回答もありました。

<4位:リハビリテーション科>

医師の指導のもと、患者のリハビリを助けるリハビリテーション科。整形外科と同様、患者の回復が⽬に見えて分かりやすい点が⼈気の理由でした。

<5位:産婦⼈科>

産婦⼈科では、⽣命の誕⽣に⽴ち会えるという⼤きなやりがいを感じられます。出産の現場は、何度⽴ち会っても感動するという意⾒もみられました。

看護師に不⼈気の診療科ワースト5

看護師に不⼈気の診療科ワースト5

<1位:精神科>

もっともやりにくさを感じる科には、精神科が選ばれました。精神科の看護師は、患者への配薬やコミュニケーションなどが仕事になります。

ただ、会話がうまくいかない患者も多く、精神的に負担が⼤きいという意⾒が多数でした。その他の診療科とは性質の異なる対応を余儀なくされるため、これまでの経験が⽣かしにくい側⾯もあるようです。

回復の様子についても判断しにくく、やりがいを覚えにくいという回答もありました。

<2位:外科>

2位になったのは、外科でした。外科では急患の対応も多く、精神的に休まらないという意⾒が多くみられました。

激務のためか、⼈間関係もこじれやすく、仕事環境に問題を感じている⽅が多いようです。外科の看護師には、瞬間的な判断⼒や⼿際のよさが求められます。

仕事内容の難しさからも、外科の⼈気が上がらないようです。

<3位:⼩児科>

⼈気の科で1位になった⼩児科ですが、仕事のやりにくい科にもランクインしました。多くの⽅が、保護者の対応が⼤変と回答しています。

クレームを⼊れたり注⽂をつけたりする保護者に対し、ストレスを感じるようです。また、⼦どもに注射や点滴をしようとすると怖がって暴れるため、看護師が抑えつけなければいけないことにも、やりにくさに繋がっているようです。

<4位:内科>

⼈気の科で2位に⼊った内科ですが、マイナスの意⾒も多い形となりました。患者と直接向き合えるのは魅⼒なものの、患者数が多く⼤変という声も・・・。

クレーム対応にストレスを感じるという⽅もいました。

<5位:産婦⼈科>

産婦⼈科に訪れる妊婦はナーバスになっている⽅も多く、扱いが⼤変だという回答がありました。最近では⾼級志向の産婦⼈科も増え、ホテルの従業員のような対応を求められるのにも困惑してしまうようです。

⾃分の⽬的や働き⽅に合わせて仕事を選ぶ

⾃分の⽬的や働き⽅に合わせて仕事を選ぶ

やりがいを感じる部分は⼈それぞれで、看護師によって向いている職場は異なります。ご⾃分はどう働いていきたいかを⾒極め、⽬的に合わせた職場を探しましょう。

最近では、病院だけでなく、様々な場所で看護師が活躍することが増えてきています。クリニックの診療科での就業に限界を感じた⽅は、ほかの仕事先に⽬を向けてみてもよいかもしれません。

たとえば、⼦ども好きな⽅なら保育園や幼稚園での勤務も選択肢に⼊れてみましょう。最近では、看護師が在籍している保育園や幼稚園などが増えてきています。

看護師の仕事には夜勤はなく、⽇中の勤務のみになるのがメリットです。

たいてい、看護師は園にひとりだけになるため、治療の際は単独で適切な判断を⾏う必要があります。また、介護施設でも看護師の需要が⾼まっています。

治療内容は簡単なものが多いものの、⾼齢者の介護も仕事に含まれます。勤務先によって条件は異なりますが、ブランクのある⽅でも受け⼊れているところが多いようです。

ほかにも、⼀般企業にて産業看護師として働く⽅もいます。仕事内容は社員の治療や⼼⾝のケアなどです。

勤務先にもよりますが、大抵は平⽇の⽇中のみの就業となります。残業もほとんどありません。⼟⽇祝休みの家族とライフスタイルを合わせたい⽅におすすめです。

まとめ

まとめ

現役の看護師、または看護師経験者に最も⼈気の科は、⼩児科でした。⼦どもの治療にやりがいを感じるほか、職場環境がよいところが多いのも⼈気の理由です。

⼀⽅、最も敬遠されているのは精神科でした。精神科の患者対応は難しく、ストレスを感じる場⾯が多いようです。もちろん、やりがいを感じるかどうかは⼈によって異なります。

精神科の仕事が向いているという看護師もいるでしょう。現在お勤めの職場が⾃分に合っていないと悩んだら、⼀度ご⾃⾝のライフプランを見つめ直してみるのがおすすめです。

今後のキャリアやライフスタイルのことを見据え、職場を変えてみるのもひとつの⽅法です。現在では、クリニック以外にも看護師の活躍する場は広がっています。

今後どういった働き⽅をしていきたいか考え、ご⾃⾝に合った職場を選択していきましょう。