看護師の方のなかで近いうちに「眼科」への転職をご検討されている方にとって、転職時にどうしても気になるのが『年収(給与)はいくらなのか?』という話題ではないでしょうか。
実際のところ、眼科看護師の平均年収・給与はいくらほどなのか。看護師全体の平均年収との比較、視能訓練士との平均年収の違い、退職金の有無などについて解説します。
眼科看護師の平均年収・給与

眼科看護師の平均年収は約450万円です。厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、平均月給は33万4,400円、准看護師の平均月給は28万2,400円と報告されています。
ただし、上記の平均年収はあくまで「平均」ですので、厳密には各眼科病院・眼科クリニックによって差があります。
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施設名 | 〇〇クリニック |
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給与 | ■ 月給340,000円~・先進会眼科の規定及び経験、スキルを考慮の上決定・入社1年経過後は、賞与を含んだ年俸制に変更 |
手当 | ■ 通勤手当あり■ 時間外手当(全額支給)■ 出張手当 |
勤務時間 | ■ 10:00~19:00(休憩60分)・残業はほぼなし(月平均計 5時間以内) |
※参考元:令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
看護師全体の平均年収との違いは?
眼科に転職を検討している看護師の方が確認したい内容に、眼科看護師は看護師全体の平均年収とどれくらいの差があるのかという話題があるかと思います。実際に眼科看護師のほうが年収が高い、年収が低いといった差はあるのでしょうか?
こちらでも厚生労働省がまとめた「令和2年賃金構造基本統計調査」をもとにご説明します。同資料によると、看護師全体の平均年収は491万8,300円と報告されています。月収になおすと33万8,400円。賞与(ボーナス)は85万7,500円と記されています。
しかしこちらで報告されている看護師は、「平均年齢 41.2歳」「勤続年数8.9年」、そして”夜勤手当や残業代など各種手当を含めた金額なんですね
夜勤や早朝勤務もある病棟の看護師とは違い、眼科の看護師には夜勤はなく、残業も多くない施設がほとんどです。そのため、先ほどご説明した「平均年収450万円」は看護師全体の平均と比べると低く見えますが、時間外手当や残業代を差し引くとほとんど同じ水準となります。
※参考元:令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
看護師の年齢別の平均年収の推移
厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」には、性別・年齢別の看護師の平均年収データも記載されています。
データは以下の通りです。
年齢 | 平均年収(男性) | 平均年収(女性) |
20~24歳 | 約349万円 | 約352万円 |
25~29歳 | 約418万円 | 約404万円 |
30~34歳 | 約451万円 | 約421万円 |
35~39歳 | 約466万円 | 約442万円 |
40~44歳 | 約492万円 | 約469万円 |
45~49歳 | 約529万円 | 約496万円 |
50~54歳 | 約566万円 | 約517万円 |
55~59歳 | 約545万円 | 約533万円 |
60~64歳 | 約521万円 | 約462万円 |
65~69歳 | 約390万円 | 約404万円 |
看護師全体と眼科看護師の平均年収はほぼ変わらないため(時間外手当や残業代が少ない分、低いだけである)、おおむね眼科看護師の年齢別の年収推移も上記と同じようになります。
年齢で見ると、男性は50〜54歳で年収のピークを迎え、女性は55〜59歳で年収のピークを迎えることが分かります。
看護師の経験年数別の平均年収
看護師は単純に年齢だけで平均年収があがるわけではありません。
上記は継続して働き続けた場合を想定しての推移であり、実際は「経験年数」が重要となります。キャリアの途中で産休・育休で仕事を休んでいたり、一時期、看護師とは別の仕事をしていたりすると同じ年齢でも経験年数に差が生まれてしまいます。
以下は厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」に記されている、看護師の経験年数別の平均年収です。
経験年数 | 平均年収(男性) | 平均年収(女性) |
0年 | 約307万円 | 約310万円 |
1~4年 | 約400万円 | 約397万円 |
5~9年 | 約456万円 | 約426万円 |
10~14年 | 約490万円 | 約450万円 |
15年以上 | 約540万円 | 約508万円 |
看護師のボーナス(賞与)
看護師のボーナス(賞与)は、勤務先の施設の方針や経営状況・本人の仕事ぶり(個人評価)によって左右されます。
以下はあくまで平均的な金額ですが、年齢別の看護師のボーナス(賞与)をまとめてみました。
年齢 | 平均年収(男性) | 平均年収(女性) |
20~24歳 | 約42.9万円 | 約49.7万円 |
25~29歳 | 約78.5万円 | 約75.1万円 |
30~34歳 | 約84.5万円 | 約78.3万円 |
35~39歳 | 約84.6万円 | 約81.8万円 |
40~44歳 | 約97.0万円 | 約91.4万円 |
45~49歳 | 約105.0万円 | 約100.9万円 |
50~54歳 | 約116.8万円 | 約102.9万円 |
55~59歳 | 約90.6万円 | 約107.4万円 |
60~64歳 | 約97.3万円 | 約79.0万円 |
65~69歳 | 約45.4万円 | 約52.1万円 |
※参考元:令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
視能訓練士と眼科看護師の年収の違い

眼科施設には、眼科医のほかに視能訓練士と眼科看護師が勤務しています。(施設によっては「眼科コメディカル(OMA)」の方が勤務している場合もあります)
眼科医は医者ですのでここでは比較から外します。では、視能訓練士と眼科看護師にはどれくらいの年収の差があるのでしょうか。
視能訓練士の平均年収は400万円前後といわれています。眼科看護師の平均年収が450万円となりますので、視能訓練士のほうが約50万円ほど低いことが分かります。
ちなみに、眼科看護師と視能訓練士の違いは、”医師の指示を受けることで医療行為を補助することができる”点です。
眼科看護師は眼科に限らない看護師としてのスキルと知識をもっているため、眼科施設においても看護師業務を全般的に行なうことができます。
眼科看護師に退職金は出るのか
退職金の有無は「勤続年数」によって異なると考えてください。
まず、勤続年数に関してですが、ざっくり「3年目」「5年目」「10年目」「20年以上」に分けられます。勤続3年目の眼科看護師の場合、およそ30万円前後の退職金が得られます。しかし、退職金が出ないことも多いため、あまり期待すべきではないでしょう。
勤続5年目の眼科看護師の場合は、およそ30〜50万円前後の退職金が得られるといわれています。勤務する眼科施設の経営が順調であれば、これくらいの退職金が望めそうです。
勤続10年目の眼科看護師の場合は、およそ250〜300万円前後の退職金が得られるといわれています。このくらいの勤続年数になると、職場のリーダー格であることが多いためまとまった金額が期待されます。
勤続20年目の眼科看護師の場合は、およそ450〜600万円前後の退職金が得られるといわれています。この金額は、定年退職を想定した金額です。そのため、定年前に自己都合で辞めた場合はここまでの金額に達しない場合もありますので注意してください。
眼科看護師は転職時に給料交渉できるのか?
転職希望者の経験やスキル(つまり市場価値が高い人材であるか)、そして眼科施設側の経営状況などに左右されますが、もちろん一般的な転職と同じく給料交渉できます。初回に提示された給与にいまいち納得がいかないのであれば、給料交渉に動いてもよいでしょう。
病院経営が順調であるか(利益率の高い経営状況であるか)を確認したいのであれば、利益率の高い「自費診療のICL」等に積極的であるかをチェックするのも一つの見極めポイントです。
しかし、自分ひとりで病院・クリニックを相手に給料交渉を行なうのは精神的負担が大きいと感じられる方もいらっしゃるはずです。そんな方には、転職エージェントの利用をおすすめします。転職エージェントを利用すると、専任のエージェントスタッフ(キャリアアドバイザー)が求職者と眼科施設の間に入り、給料交渉を進めてくれます。
残業なく働きたいなら眼科看護師の年収は魅力的
眼科看護師の平均年収は450万円であり、看護師全体の平均と比べると40〜50万円ほど低くなります。しかしそれは、夜勤や残業といった時間外手当がないことによる差です。
残業をせず仕事とプライベートのメリハリをつけて働きたい方には、眼科看護師の年収は魅力的といえるのではないでしょうか。
もしも今、眼科看護師への転職を検討されているのであれば、自分ひとりで進めるのではなく、業界に精通した転職エージェントに頼ってみるのもおすすめです。眼科業界専門の『メドキャリア』には、業界を知り尽くしたエージェントスタッフが在籍しています。
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